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がん化学療法看護

認定看護師の紹介(※毎月リレー形式で紹介してまいります)

私たちは認定看護師として専門性を活かした看護の実践に努めています。

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2019年3月紹介

がん化学療法看護認定看護師  当院では2016年10月に外来化学療法室3床を開設し、消化器系のがん化学療法を行っています。私は外科系病棟でのがん化学療法看護に携わっていましたが、認定看護師資格習得を機に外来勤務となり、現在では院内で横断的な活動を行っています。
 がん化学療法は、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の開発、支持療法の進歩により適応範囲が広がるとともに、治療の場は外来に移り以前より身近な治療となりつつあります。しかし、一方ではその進歩ゆえに患者さんのみならず医療スタッフにも解りにくく、また多くの患者さんが自宅で副作用に対処しているのが現状です。
私は認定看護師として安全で確実な治療の実施とともに、がん化学療法を解りやすく伝えること、患者さんや家族の持っている力を最大限生かせるように支援することを心がけて活動しています。治療開始や変更に伴う治療内容や副作用の説明、セルフケア指導は患者さんの理解に合わせて段階的に行い、治療の度ごとに患者さんとともに副作用の発現状況や自宅での生活を振り返ることを繰り返し、その人に合ったセルフケアの獲得を目指しています。
 そして私の支えは多職種によるチームの力です。医師や薬剤師、外来や病棟看護師はもとより、緩和ケア認定看護師とはがんの診断告知、化学療法開始時から連携を図り、より広い視野での支援を目指しています。
 がん化学療法がスタッフにとっても身近なものになるように、今年はCVポート研修を糸口に院内に発信を開始します。認定看護師1年目で多くの問題を抱えていますが、「一人でもがん化学療法を受ける患者さんがいるなら支援したい」という気持ちを忘れずにチームとともに活動を続けたいと思います。

白岡中央総合病院  斎藤 静子

2019年2月紹介

 2018年7月にがん化学療法看護認定看護師の資格を取得し、半年が経過しました。
以前より外来化学療法室を担当しており、看護を提供していく中でもっと知識を深め、根拠に基づいた看護や指導をしていきたいと思い認定看護師を目指しました。
 当院では、主に消化器科の化学療法を行っています。国立がん研究センター 2018年がん罹患数予測では 1位 大腸がん  2位 胃がん  3位 肺がん であり、消化器がんの罹患数は上位を占めています。当院でも近隣病院からの紹介が増えており、その状態に応じたより安全・確実・安楽な治療を提供することが求められています。そのため、化学療法目的で紹介となった患者さんが受診する際は初診時より関わり、家族背景やIADL(手段的日常生活活動)、社会背景などを含めた情報収集を行い、患者さんに適した治療を医師・薬剤師など他職種と共に話し合って提案しています。近年、分子標的薬や内服抗がん剤も増えてきているため患者さんも治療選択に迷ったり、先生にお任せしますと話される場面に遭遇します。そのような時に認定看護師として副作用や投与スケジュールなどを具体的に説明して、患者さんが意思決定し自分らしい日常生活を過ごすことができるように援助しています。
 今後も分かりやすい説明や患者さんに合わせたセルフケア支援を提供し、外来化学療法室のロールモデルとなって外来・病棟スタッフへの指導を行いつつ、化学療法看護の質が向上できるように努めていきたい思います。

吉川中央総合病院  藤田 良子

2018年12月紹介

がん化学療法看護認定看護師  当院で行っている抗がん剤に対する曝露対策について、説明します。
曝露対策は、化学療法委員会が中心となり活動を行っています。
 対策として、CSTD(閉鎖式薬物移送システム)の採用やスピルキットの設置を行ってきました。これらになじみのない看護師も多いので、CTSDを初めて使用する病棟・外来に対しては勉強会を開催し、安全に質の高い看護が提供できるように活動しています。勉強会では実際にデバイスを用いて、より分かりやすく使用方法を理解できるように説明しています。また、投与時の点滴ルートの写真も各病棟に配置し、常に確認できるようにしています。
 スピルキットとは、抗がん剤がこぼれたときに使用する物品一式のことです。
スピルキットの設置は薬剤師と共に必要物品を吟味し、必要時すぐに使えるように、また曝露が最小限に留まるようにしています。キットの中には各物品の使用方法について記載したシートを同封し、誰でもすぐに対応できるようにしています。
 当院入院では、専門病棟はなく外科の急性期病棟でがん薬物療法が行われている現状があります。さまざまな病態の方が入院している中でより安全に投与管理が行えるよう、がん薬物療法に関わる看護師一人一人が理解できるように、これからも勉強会の開催に努めていきます。

浅草病院  川畑 歩美

2017年7月紹介

  今回は、抗がん剤による血管外漏出について紹介します。

血管外漏出とは?
投与中の抗がん剤が血管外へ浸潤あるいは血管外へ漏れ出て、静脈内投与溶液が血管から周囲の軟部組織にしみ出ることです。針先が正しく血管に刺入されていない、血管が脆くなっている、体動により針が抜ける、などの理由で起こることがあります。

血管外漏出が起こると、漏出直後から刺入部位周辺の皮膚に発赤・腫れ・痛みなどの症状が現れ、数日かけて症状が増悪していきます。その後、水泡→潰瘍→壊死形成へと移行していき、場合によっては外科手術が必要になることもあります。

・血管外漏出を起こさないようにするためには?がん化学療法看護認定看護師
○確実な血管確保と留置
適切な穿刺部位を選び、血管を確保し血液の逆流を確認しし、チューブでループを作り透明ドレッシング材で固定します。
○投与開始前の患者指導
投与前に血管外漏出の可能性を説明し、穿刺部位の違和感・疼痛・腫脹・発赤などが出現したらすぐ報告するよう指導します。
○投与中の定期的な観察
投与開始後は定期的に異常がないか穿刺部位の観察を行い早期発見に努めます。
○投与終了時の対応
投与終了時には、生理食塩液でフラッシュしてから抜針し、その後5分間は圧迫止血します。

・血管外漏出を起こさないようにするためには?

血管外漏出が発生した場合は、すぐに点滴を中止し医師に報告します。 留置針を抜去する前に血液を吸引し、できる限り残存する薬剤を除去します。 薬剤によってはステロイドと局所麻酔薬の局所注射を行います。漏出範囲にステロイド軟膏外用薬を1日2回塗布します。
抗がん剤治療を行う方法として近年CVポートやPICCを使用するケースが多くなってきています。しかし、外来化学療法室などで は末梢血管を使用した静脈内投与も多く、抗がん剤治療に携わる看護師にとって抗がん剤の血管外漏出は身近な問題です。
血管外漏出を未然に防ぐのはもちろん、細やかな観察のもと早期発見・早期改善できるよう関わっていきたいです。

 
柏厚生総合病院   門脇 梨祥子

2016年7月紹介

がん化学療法看護認定看護師 今回は、抗がん剤治療の中心になりつつある、分子標的薬について紹介します。
分子標的薬ってなに?
 1940年代、つまり第二次世界大戦中に毒ガスの一種であるナイトロジェンマスタードに細胞を殺す働きがあることがわかり、抗がん剤の歴史は始まりました。しかし、ナイトロジェンマスタードのような従来の抗がん剤(細胞を殺す殺細胞性抗がん剤)は、直接細胞のDNA合成やタンパク合成に作用して機能を阻害するため、正常細胞も同様に傷害し、その結果、骨髄抑制などの強い副作用を起こします。
 1980年代になると、がんががんたるゆえんが少しずつ解明され、がんの異常増殖、転移などに関わるしくみが分かるようになってきました。がん細胞に特有のしくみを標的(ターゲット)として標的に働きかけ、がんだけをやっつける!ことをねらって作られた薬が分子標的薬です。
 21世紀に入り、がんの薬物療法は分子標的薬とその効果を予測するための指標(バイオマーカー)を使った個別化治療へと劇的に変化しています。

バイオマーカーってなに?
 バイオマーカーは、病気の予後や治療の効果を客観的に測定、評価できる指標のことです。分子標的薬は、標的と作用機序が明確なので、治療前に効果を予測できるバイオマーカーが存在する例が多くあります。

分子標的薬は夢の薬?
 当初、分子標的薬はがん細胞だけを死滅させ、正常細胞には全く影響を及ぼさない『夢の薬』と期待されました。しかし実際は標的はがん細胞に特異的なものばかりではなく、一部の正常な細胞にも存在するため、分子標的薬特有の副作用が生じます。分子標的薬の副作用のあらわれ方は従来の抗がん剤とは全く異なるため、副作用が重ならない、という利点を生かして、従来の抗がん剤と分子標的薬の併用療法がおこなわれるがん種も増えてきています。

分子標的薬と仲良く付き合っていくために・・・
 分子標的薬は、一般に『抗がん剤』と聞いて想像するのとは全く異なる副作用が出現します。とくに皮膚の症状などは気軽に考えがちですが、患者様のQOLに大きく影響します。患者様自身が行っている生活上の工夫によく耳を傾け、症状のマネジメント力を引き出していくのが看護師の役目といえるでしょう。

上尾中央総合病院 外来看護科   土屋 文

2015年8月紹介

皮膚・排泄ケア 7月に曝露対策合同ガイドラインが作成され、今後さらなる安全な投与の必要性が投げかけられています。

入院治療では、どの場面においても曝露する危険性があるため、調剤時だけでなく運搬・投与・廃棄の際にも曝露対策をしなくてはなりません。

また、抗癌剤を投与された患者様の体液にも注意が必要です。そのため、がん薬物療法を受ける患者様がいる病院では、曝露対策について病棟スタッフだけではなく、清掃業者やリネン担当者にも取扱い方法について指導が必要になってきます。

近年がん薬物療法の治療は点滴治療から内服治療が増加してきています。
外来治療が可能となり、治療が生活の場に拡大してきています。また、外来治療では自宅でも曝露する可能性があり、自宅でも曝露対策が必要になってきます。

自宅では同居している家族にも協力してもらいながら治療を進めていかなくてなりません。
家族にも抗がん剤についての知識を持ってもらえるよう患者指導と共に家族への指導も同時にしていく必要があります。がん化学療法認定看護師が中心となり、何に気を付けて生活をしていくかを分かりやすく、外来通院中の短時間のうちに伝えられるようパンフレットを使用して説明をしています。説明をしながら、患者様のライフワークの中に取り組みやすい曝露対策を提示し、安全にがん薬物療法が行えるよう指導していきます。

浅草病院  川畑 歩美

2015年3月紹介

がん化学療法看護認定看護師
 抗がん剤治療は従来の点滴による抗がん剤に加え、分子標的治療薬が開発され内服の治療も多くなってきました。それに伴い入院で治療していましたが外来での治療が増加してきています。治療をしながら社会生活が送れるメリットがありますが、患者さん自身が副作用を把握し対策をとらなくてはなりません。そこで医師や薬剤師と共同し、安心して治療に臨めるよう患者さんに正しい知識を持ってもらえるよう関わっています。
 また社会生活しながら治療をするため、患者さんと相談しながら一人ひとりのライフスタイルが損なわれず治療が受けられるように関わっていくことが必要だと思っています。患者さんが治療のイメージができるように説明をし積極的に治療にかかわってもらえるよう日々活動しています。
 スタッフとともに新しい抗がん剤治療薬の特徴をとらえ、ケア向上に向けて活動しています。
浅草病院 川畑 歩美
 

2013年12月紹介

がん化学療法看護認定看護師
 がん化学療法(抗がん剤を使ったがん治療)は、規模の大小を問わず、多くの病院で多くのがん患者さんに実施されています。
しかし日本にはがんの薬物療法を専門とする医師はまだまだ少なく患者さんも看護師も、これでいいのかな?と首をかしげる場面もまだまだ多いのではないでしょうか。
 私は、がん化学療法看護認定看護師として、患者さんが安心して治療を受け、自分の選択に納得しながらがんとつきあっていけるよう、抗がん剤の専門知識を生かして治療説明や投与管理、症状マネジメント、意思決定サポートなどに当たっています。
 また、現場の看護師さんが自信をもって抗がん剤治療に取り組めるよう、希望に応じて勉強会を開いたり、困ったときは連絡を受けて一緒に問題解決に当たったりしています。
 『この病院に来てよかった・・・』と患者さんに感じてもらえるよう、これからも、スタッフとともにがん化学療法看護のスキルアップに努めていきたいと思います。
上尾中央総合病院 土屋 文