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認知症看護

認定看護師の紹介(※毎月リレー形式で紹介してまいります)

私たちは認定看護師として専門性を活かした看護の実践に努めています。

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2019年10月紹介

 病院の認知症ケアの1つとして、院内デイを行っている病院が増えてきています。主に、闘病意欲の向上や、気分転換、BPSDやせん妄予防、認知機能や身体機能の低下予防といった様々な効果や目的があります。私の病院でも、認知症の方に対して何か活動ができればと、作業療法士の方々と相談し、院内デイに似た活動を今年6月より始めました。
 週に1回、所属病棟で作業療法士の方を中心に集団活動を行っています。その中では、今日の日付などを確認する見当識課題、体操、作業活動、水分補給が主軸です。作業活動では、たくさんの参加者で大きなポスターに季節に合わせた貼り絵や塗り絵、院内の夏祭りやクリスマスのオーナメントを作成したり、自分だけのカレンダーを作ったりしています。作業活動をしていて、切る係、貼る係、ちぎる係、と様々な工程があり、患者さまができる作業や活動を行います。実際に促してみると、ハサミを持つとシャキッと姿勢を正して器用に切っていたり、繊細なタッチで芸術的な色塗りをされていたり、難しいかな、と思う活動でも想像に反して簡単に作業されている場面や、できる能力に気付かされる場面が多くあります。また、様々な患者さまと一緒に取り組み、談笑したりと、社会性の大きさや傾向、徐々に拡大しているなど見えてきます。
この気付きや発見は日常の離床時間に促す活動に繋がり、退院後には情報提供や共有を行うことで、デイサービスやデイケアでの生活に円滑に繋げていけるようになります。ステーション横の食堂で9時から11時半まで実施しているので、様々なスタッフが様子を見ることができます。常に見守りが必要な患者さまも多くいらっしゃるので、スタッフからは業務が円滑に進みやすい、という声が聞かれています。患者さまにもスタッフにも大切な時間となっているのだと思います。他に月1回、栄養科にも協力していただき食べ物や飲み物を提供する日を作っているのですが、コーヒーやお茶菓子、夏にはかき氷などを提供し、普段は見ることのできない表情や様子で会話に花をさかせているところを多く見ます。飲食ができない患者さんも会話だけでも参加することで「食べる楽しみを感じられてよかった」「もうちょっと頑張ってみようと思う」と気分転換やリハビリへの意欲につながっているようです。
 今後院内デイや集団活動をやってみたい、でも分からない、実際やっていて情報共有したい、などありましたらいつでも気軽にご連絡ください!

杉並リハビリテーション病院  藤田 和也

2018年12月紹介

認知症看護認定看護師 2017年に認知症看護認定看護師の資格を取得し、この年から各病棟を週1回ラウンドしたりと院内で横断的に活動しています。
当院での認知症ケアの取り組みとして、院内デイケアについてご紹介します。
 2017年2月より看護職中心となり、リハビリ職の協力を得て、院内で体操、ゲーム、音楽、折り紙作成や色塗りなどの作業を週2回、1時間程度実施しています。デイケアの目的は、せん妄予防や認知症高齢者の機能維持等がありますが、入院し点滴挿入による安静制限などが強いられる環境の中で、少しでも自宅での日常に近い状況を提供して気分転換を図っていただき、闘病意欲向上につなげていきたいと考えています。
患者さんの予想外の反応や言動といった新たな一面に気づくことで、私たちも日常の看護ケアに活かしたり、元気やパワーをいただき活力となっています。また、新たなデイケアスタッフとして近隣のボランティア3~5名の方々が私たちと共にデイケア運営に協力していただきました。たくさんの方々に支えてもらいながら運営出来ていることに、日々感謝しております。
 今年は、デイケア実施病棟を拡大し、DST(認知症サポートチーム)委員会看護部会の各病棟看護師が中心となり、院内デイケア実施病棟の拡大が出来ました。患者さんのうれしそうな表情や集中して取り組む姿を見ると、少ない時間ですがデイケアを提供することが出来て良かったと思えます。課題もありますが、多職種で協力し継続、拡大していきたいと考えています。

上尾中央総合病院  今井 広恵

2018年4月紹介

認知症看護認定看護師 私は2017年に認知症看護認定看護師を取得しました。私が認知症を学びたいと思ったきっかけは母でした。
 私の母は53歳の時に若年性アルツハイマー型認知症になりました。その時私は看護師8年目で、多くの患者さんと関わっていました。しかし、身内が病気になると、病気を受け入れる事が出来ず、母にどう接したらよいのか戸惑う日々でした。
 その時、認知症を深く知りたいと思い、認定看護師養成学校へ行きました。学校では、認知症の人が病気によって日常生活がだんだんとできなくなり、生きづらくなる事を学びました。私は、母が生きている間は母のつらさに気付く事ができず、後悔しました。今は、母に上手く接してあげられなかった分、認知症の人の辛さを分かってあげたいと思っています。
 今、私は回復リハビリ病棟に勤務しながら、他の病棟の認知症の患者様や外来の患者様、ご家族様と関わらせて頂いています。
入院した認知症の方は、家とは違うなじみのない環境に混乱して戸惑い、多くのストレスを抱きます。そして、それは不安、食欲不振、睡眠障害、興奮などの様々な形となって現れます。
 私は病院の看護師たちと患者様にどう接したらよいのか一緒に話し合い、認知症の方が安心して落ち着いて過ごせる場所を作りたいと思います。認知症認定看護師となったばかりで、不安や戸惑いもありますが、チームのみんなさんと頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

八潮中央総合病院   佐久間 愛

2018年3月紹介

認知症看護認定看護師 2017年5月に認知症看護認定看護師の資格を取得しました。ご存知の通り認知症高齢書の方は増加傾向にあり、急性期病院においても認知症の患者様が治療のため入院されるケースも増えています。
 認知症ケアでは、声掛けの工夫や見守り、リアリティオリエンテーション、院内デイケアなどがあり、患者様が入院しても混乱なく快適に入院生活が行えるように看護部中心となり力を入れて取り組んでいます。また、週に1度、小児科、産婦人科を除く全病棟を他職種とともにラウンドを行っており、対応の検討が必要な場合はカンファレンスを行い、ケア方法等振り返り、改善策を話し合っています。
 認定看護師の資格を取得し間もないためまだまだ未熟ですが、患者様も看護師もお互いが笑顔になれるよう「愛し愛される病院」を目指し、今後も頑張っていきたいと思います。
よろしくお願いします。

上尾中央総合病院   今井 広恵

2017年10月紹介

認知症看護認定看護師 今回は、認知症ケアの中でも、見当識に働きかけるケアについてお話したいと思います。
 私たちは、無意識のうちに、今何時でどこで、誰と何をして、と自分と周囲の状況などを総合的に判断して、自分が今置かれている状況を理解しながら生活しています。しかし、認知症を発症し、認知機能が低下すると、見当識障害が現れることがあります。人それぞれ障害の程度によって表われ方は違いますが、時間→場所→人の順に分からなくなりやすいと言われています。入院している環境では、場所を認識しにくくなっている認知症患者さまの場合、見知らぬ場所にいることは不安になりやすく、自分が一体どこにいるのか知りたいと強く思う方もいらっしゃると思います。場所の認識がしにくいので、時計の場所も分らない、ということもありそうですね。また、時間の認識が障害されていると、今日の日付や季節、昼なのか夜なのかも分かりにくくなります。今はいつなのか分からないまま過ごさなければならず、一体いつまでこうしているのか、どれくらいこうしているのか不安になることもあるでしょう。
 当院では、約1年程の活動ですが、認知症サポートチームによるラウンドを行っています。対象者の障害された認知機能に目を向けるのではなく、残されている機能を活かして見当識を自分で理解していただける、そんな環境やケアの提案をしていきました。ノートにして記憶を辿れるものであったり、単一の情報のみにして分かり易く提示したり、慣れ親しんだ時計を置いたり身に着けたり。数カ月で、提案しなくても入院時から多職種でアプローチを実施していたり、半年後では様々なバリエーションが見られるようになり、見当識が分からなくて不安になっている患者さまはほとんど見かけなくなりました。それだけ見当識への働きかけは重要であると同時に、変化を実感しやすいケアの一つなのかもしれません。
 認知症患者さまのケアは、見当識への働きかけだけではありませんが、入院時に、患者さまが、今がいつで、どこで何をするのか、しているのかが分かる関わりを行うことと、優しい言葉かけと笑顔が、大きな安心を感じ、治療や処置、ケア受ける準備にも繋がるのではないでしょうか。

上尾中央総合病院   菅原 美奈子

2017年5月紹介

認知症看護認定看護師 私たち認知症看護認定看護師は、認知症についての知識の普及とケア実践力を高めるためのコンサルテーションへの対応を主として活動しています。
 今回は、認知症の人の症状と対応についてお話します。
 認知症の人の症状は、大きく二つに分けられます。1つは中核症状です。脳の委縮や神経の伝達が障害されることで起こります。朝食を食べたことを忘れたり、季節にあった洋服を着ることができなかったり、洗濯をしながらご飯の準備ができなくなります。これは、脳の細胞が壊れて起こるため、治すことはできません。
 もう一つは、行動・心理症状です。認知症の人がご飯を食べたのを忘れ、ご飯を食べていないと話すと、誰かに「さっき、食べたばかりだよ」と言われる。実際に食べていないのに、食べたと言われたら、誰でも苛立ちを覚え、荒いことばを大きな声で言ってしまいます。これが暴言といわれる、行動・心理症状です。
 ここで、関わる人が食べたことを忘れていると理解し、温かいお茶と茶菓子をだしたら、本人は少しの量で満足するでしょう。そして「おいしかった、ありがとう」と話してくれるかもしれません。
 このように、中核症状は治すことはできませんが、行動・心理症状 は、関わる人の対応で、起こさないようにすることもできます。
認知症サポーター養成講座での、認知症の人への対応ガイドラインを示します。
《基本姿勢》1.驚かせない 2.急がせない 3.自尊心を傷つけない
《具体的な対応の7つのポイント》
  ☆ まずは、見守る        ☆ 余裕をもって対応する
  ☆ 声をかけるときは一人で    ☆ 後ろから声をかけない
  ☆ 相手の目線をあわせてやさしい口調で
  ☆ 穏やかに、はっきりした話し方で
  ☆ 相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応する

 当院では、週に1回、認知症看護認定看護師・精神保健福祉士・作業療法士・薬剤師で病棟を回り、病棟スタッフともに、認知症の人の思いと、どのような対応が良いのかを考えています。そして、症例によって、医師と一緒に話し合い、行動・心理症状の軽減に努めています。

柏厚生総合病院   廣瀬 幸子

2017年4月紹介

認知症看護認定看護師 私は回復期リハビリテーション病棟で勤務しています。生活を支える、構築するステージですが、認知症の患者さまがなかなか落ち着かず、生活の構築が難しい現状であることや、悩んでいるスタッフを見て、患者さまやスタッフのために何か力になりたいと思い、2016年に認知症看護認定看護師の資格を取得しました。
自分一人がケアをしてもなかなか解決には至りません。看護師だけでなく、多職種でアプローチすることが必要です。そこで認知症サポートチームを作り、多職種で認知症ケアに目を向けていけるよう、活動を始めました。患者さまの行動にはどんな意味や背景・原因があるのか、どんな気持ちでいるのかを考え、どうすれば安心できるか、残存能力を活かして自ら安心できる方法はないか、多職種のさまざまな立場の意見や情報を共有してチームで考えるようにしています。発足したてで未熟ではありますが、チーム力の大きさや大切さを感じます。
認知症の患者さまも安心して過ごすことができ、生活の獲得や、QOLの向上ができるよう、今後も取り組んでまいります。

杉並リハビリテーション病院   藤田 和也

2016年4月紹介

認知症看護認定看護師 内科病棟に勤務しながら、2015年に認知症看護認定看護師の資格を取得しました。認定看護師として活動を開始しもうすぐ1年が経とうとしています。
 まず認知症サポートチームを立ち上げ、入院という環境のに戸惑う患者様に安楽な療養環境を提供できるよう、ラウンドやカンファレンスを始めました。また現在、患者様に季節を感じながらリラックスしていただきたいとの思いで、花や野菜作りの得意な先輩看護師の方々の協力も得ながら、病院のベランダで旬の花や野菜を育てています。そして、育った野菜は患者様にも収穫していただいたりしています。
 今後も、自分で学んだ知識・技術を活かし、患者様やスタッフの皆さんの力になれるよう、頑張っていきたいと思います。

金沢文庫病院  大久保 昭宏

2015年9月紹介

認知症看護 現在、高齢者の4人に1人が認知症または、その予備軍です。
高齢化の進展に伴い、2012年には462万人(7人に1人)となり、認知症の人はさらに増加傾向にあります。団塊の世代が75歳以上になる、2025年には700万人(5人に1人)になるといわれています。
そこで国は「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)を制定し『認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す』という基本的な考え方をもとに7つの柱をたてました。

①認知症への理解を深めるための普及・啓発の推進
②認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供
若年性認知症施策の強化
④認知症の人の介護者への支援
⑤認知症の人を含む高齢者に優しい地域づくりの推進
⑥認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の柱の研究開発及びその成果の普及の推進
認知症の人やその家族の視点の重視です。

①の「認知症への理解を含めるための普及・啓発の推進」では、認知症サポーターの養成と活動の支援があり、現在全国的に普及活動が行われています。この養成講座を受講するとオレンジリングがもらえます。これは、「私は、認知症のことを知っています」という目印です。養成対象を小学生に下げるほど、認知症の人が地域で暮らすには地域全体で支えていく必要がありま す。医療機関においても、「看護職員の認知症対応向上」が盛り込まれていることから、私たち看護師も積極的に認知症のことを知る機会を増やしていくことが求められています。オレンジリングは認知症の人やその家族には浸透していることから、来院した際、オレンジリングをしている看護師がいると、認知症患者家族の安心につながるのではないでしょうか。認知症サポーターの養成講座は、各市町村で開催しております。

八潮中央総合病院 佐々木 美幸

2015年2月紹介

認知症看護認定看護師
 入院による環境の変化や疾患による苦痛などから、混乱をおこしている認知症の人と関わるなかで、その状況を看護の力で何とかしたいと思い、認知症看護認定看護師を目指しました。
 半年の講義と5週間の実習を通して、自分の価値観や経験ではなく、目の前の現象をありのままに捉えることで、認知症の人にとっての世界(環境の意味)を知ったことは大きな学びでした。
 認知症の人の思いに寄り添い、入院環境を整え、苦痛を軽減できるように、スタッフとともに実践していきたいと思います。また、ご家族さまの不安や苦痛を共有できるような関わりをしていきたいと思います。
 認知症看護について、多職種と一緒に考え、認知症の人が病院で治療しやすいように、地域で生活できるように活動していきます。
柏厚生総合病院 廣瀬 幸子
 

2014年5月紹介

認知症看護認定看護師
高齢の患者様は、急な環境の変化に戸惑い馴染むことに時間がかかります。なんとか自分の状況を理解しようとした結果徘徊したり、せん妄をおこしたりします。そのような患者様に対しての環境調整や対応方法を提案、実施しています。
すぐに結果として現れることはまれであり、時間のかかる根気のいるケアではありますが私たちの対応で落ち着いた穏やかな入院生活ができるようになることも事実です。
また、認知症ではないのに、類似した症状を発症したことで、認知症者として対応されたりするケースも多々あることから、患者様の人権や尊厳を尊重できる考え方や見方ができるようスタッフになげかけています。
今後、高齢者の患者様は増えていくことが予想されることから、入院当初からその方にあった入院環境が提供できるよう活動をしています。
八潮中央総合病院 佐々木 美幸