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慢性心不全看護

認定看護師の紹介(※毎月リレー形式で紹介してまいります)

私たちは認定看護師として専門性を活かした看護の実践に努めています。

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2017年8月紹介

慢性心不全看護 今回は心臓リハビリテーションについて紹介していきます。
 リハビリテーションというと運動療法をイメージされる方が多いと思います。また、患者さん自身も治療が終わって退院されると「特に症状もないし普通に動けるし大丈夫だよ」という方も少なくありません。確かに、昔の心臓リハビリテーションは運動療法が主体で取り組まれていました。しかし、ここ数年で心臓リハビリテーションは「運動療法と生活指導を軸にした心疾患管理(自己管理含む)」が重要といわれるようになりました。何故なら、心臓リハビリテーションの対象となる疾患は、生活習慣が深く関わっていることが多くその是正がなされなければ再発したり、増悪したりしてしまうということが分かってきたからです。患者さんを中心に医師や看護師、薬剤師や管理栄養士、検査技師などの他職種も理学療法士と共に連携を図りつつチームとして介入することで疾患管理(自己管理含む)の確立を目指す施設が増えてきています。
 当院でも心臓リハビリテーション自体はかなり前から取り組まれていましたが、他職種でチームとして介入するようになったのは今年度からとなります。私が関わっているのは外来心臓リハビリテーションに通院されている患者さんとなりますが、理学療法士の方と共に安全にリハビリが実施できるようにモニター監視したり症状確認したりしています。また、初回時に看護面談を実施し生活習慣の是正が必要かどうかの確認をしたうえで是正が必要な事に関してリハビリ時に声掛けしたりするようにしています。 まだまだ他職種介入としての取り組みは始まったばかりなので課題もありますが、「患者さんが安全にリハビリを受けられること。また、患者さん自身が病気のことを理解したうえで自己管理していくことができるようになること」を目標に運用強化を図っていきたいと思います。

参考までに心臓リハビリテーションの対象となる疾患を下記に載せておきます。
疾患名:急性心筋梗塞・狭心症、開心術後、大血管疾患(急性発症した大動脈解離、解離性大動脈瘤、大血管術後)、慢性心不全、末梢動脈閉塞性疾患
*健康保険上、心臓リハビリテーションによって保険償還が得られる期間は心臓リハビリテーション起算日(発症、手術、もしくは急性増悪から7日目または治療開始日のいずれか早いもの)から150日間となります。

上尾中央総合病院   菅原 美奈子

2016年7月紹介

今回のテーマは、セルフマネジメントの確立に向けた支援についてです。
臨床において、心不全の再入院患者さんに遭遇することはよくあることです。そしてそのような場面において「また、入院してきちゃった?」「食事の管理ができていないからかな?」「薬飲んでいなかった?」というような思いを抱くことはありま せんか?私も研修に行くまでは「何でまた入院してきちゃったの?」とよく思っていました。でも、それは患者さんが悪いわけではありません。食事管理や内服管理ができないのには理由があります。そして、その理由は患者さんひとりひとりで違うのです。
だからこそ、ひとりひとりときちんと向き合いその人の生活背景や想いなどを探り『できない』理由を見極めていく必要があります。自分だけでできるものなのか他者の介入が必要なのか。他者の介入は身内だけとは限りません。訪問診療や訪問看護・介護などさまざまな方法を模索し、患者さんのセルフマネジメント確立に向け手助けしていく必要があるのです。
実際に介入するときには、まず『できていた』ことを確認し賞賛するようにしています。そして、『できていない』ことには共に振り返るようにしています。
軽症心不全では、1日塩分7g以下程度の減塩食(重症心不全では1日3g以下の厳格な塩分制限)がガイドラインで推奨されています。「ラーメンの汁には塩分が多く含まれているので全部飲まないようにしましょう」と説明しますが、実際どの位なのかというのはイメージしにくいと思います。そのため、認識を深める手段として下の写真の様に栄養成分表を見てもらったりします。ちなみに、カップ焼きそばだと汁を全部飲まないでという説明は当てはまりませんのでこれを食べるとそれだけで1日分となってしまうことを伝えたりしてます。目で見て分かるようにしたり客観的に評価できるように数値を用いたりすることで患者さん自身がイメージしやすいものを上手く活用していくことが重要だと思っています。

・慢性心不全看護

上尾中央総合病院 菅原 美奈子

2016年4月紹介

慢性心不全看護認定看護師  高齢化や生活習慣病の増加により、心不全患者が増加しています。心不全はずっと付き合っていかなければならない疾患であり、繰り返すことで予後が悪くなっていきます。いかに心不全が増悪しないようにコントロールするかが大切になります。しかし、心不全を繰り返す患者さんは沢山いらっしゃいます。少しでも患者さんの力になりたいと思い、認定看護師を取得しました。
 私は病棟で勤務しており、患者さんの状態が悪いときから改善して退院するまで看護をしています。患者さんが抱える不安に寄り添い、退院後の生活を共に考え、生活上の注意点を伝えています。今年度は、新しく遠隔モニタリングというものを導入し、デバイス異常や心不全兆候の早期発見に努めています。まだ認定看護師としての経験は浅いですが、患者さんが自分らしく人生を過ごせるよう、看護していきたいと思います。

上尾中央総合病院   長谷川 梨奈

2015年6月紹介

慢性心不全手帳 心不全とは、あらゆる心臓の病気が最終的に行きつく病態、症候群のことをさしているので病名ではありません。つまり、心不全を起こす原因となる疾患があるということです。原因疾患にはいろいろありますが、代表的なものは心筋梗塞・弁膜症・不整脈・心筋症・高血圧・先天性心疾患などがあります。

日本で実施された心不全患者数の予測に関する疫学研究では、2030 年に心不全患者は 130 万人に達すると推計されています。また、心不全患者の1年死亡率(全死亡)はJCARE-CARD、CHART-1ともに7.3%、JCARE-CARDにおける心不全増悪による再入院率は、退院後6か月以内で27%、1年後は35%であり高い再入院率となっています。そのため、死亡率の改善とともに心不全増悪による再入院を防ぐことが心不全の重要な治療目標となります。JCARE-CARDで調査した心不全増悪による再入院の誘因では、感染症・不整脈・心筋虚血・高血圧などの医学的要因が重要であることに加え、塩分・水分制限の不徹底、過労、治療薬服用の不徹底、精神的または身体的ストレスなどの予防可能な誘因で入院する患者も多いため、治療に対するアドヒアランスを向上させるための患者教育の強化や包括的な支援も重要だとされています。このようなことから、最近では他職種によるチーム医療が推進されチームで心不全患者を支援していく取り組みが様々な施設で行われてきています。

上の写真は心不全手帳というもので、内容は心不全とはどのような病気なのか、心不全の症状とどのような時に受診が必要なのか、処方される内服薬の特徴などが書かれています。それと合わせて日々の血圧・体重・自覚症状などが記録できるようになっているので、セルフマネジメントをしていくためのツールとして活用しています。この記録をもとに日々の振り返りを共に行いセルフマネジメント確立・維持・向上につなげるようにしています。

上尾中央総合病院 菅原 美奈子

2014年7月紹介

慢性心不全看護認定看護師
 慢性心不全では、心不全増悪を繰り返すことで心機能は悪くなり予後に影響がでるといわれています。そのため、再入院をすることなく日常生活をおくれるよう患者自身、もしくはご家族のセルフマネジメント能力の向上が図れるように働きかけていきます。
 私は現在循環器外来で勤務していますので、心不全予備軍の方から入退院を繰り返している方など幅広くお話しを聞き介入しています。生活習慣を変えて維持していくということは、とても大変なこことで容易にできる方は中々いません。患者自身もそうですが、介入する私たちも根気よく共に疾病とうまくつき合う方法を見いだすことができるように支えていくことが大切だと思っています。
 また、生活習慣病教室では糖尿病をメインとした内容が多かったのですが、昨年より心臓病についてもお話させていただくようにし予防的介入にも取り組むようにしています。
今後は、心臓リハビリテーションにも積極的に介入し、心不全患者さんの生活の質(QOL)改善にも目を向けていきたいと思います。
上尾中央総合病院 菅原 美奈子